さらば上下
広島県府中市上下町は、広島県東部のほぼ中央に位置する山間の町。異動により、上下町から引越しましたが、上下町内で私が撮った写真で、少しばかり上下町の紹介をします。
上下は江戸時代、石見銀山のある大森へ続く街道の宿場町として栄え、幕府の直轄領として代官所も置かれた。街道の宿場町の面影を残す白壁・なまこ壁の建物が続く、上下の町並み。
広島銀行上下支店から翁(おきな)橋の間は、平成17年度に行われた電線地中化工事により、上空に張り巡らされていた電線が埋設されており、町並みの景観も一段と向上している。
左の写真は、雪の積もった日の朝、独身寮の元・私の部屋から見た翁山。クリスマス前後には山全体に電球を灯した世界一の夢ツリーが平成元年から20年間にわたり続けられたが、設備の老朽化などにより幕を下ろした。
上下の冬はとにかく寒い。雪はあまり積もらず、一番多いときでも30cm足らずほどだったが、一番寒くなったときは気温が-10℃を下回ったときもあった。
大正時代に建てられた、「翁座」という劇場。外壁や戸口なども補修され、かつての外観を取り戻している。
分水嶺とは、雨水の降った方向が別れる山脈の峰のこと。上下とは、水が上(日本海)と下(瀬戸内海)に分かれるところから付いた地名で、上下町内を分水嶺が通っています。
国道432号線を甲山から上下に向っていくと、上下交差点の手前で分水嶺を越える。分水嶺付近の写真と、そこに建つ標識。
上下から油木へと向かう上下町二森の県道吉舎油木線の脇に建つ、分水嶺の石碑。
上下町にはかたくりの群生地があり、この写真は上下町河井の群生地にて撮影したもの。かたくりの花は手のひらに乗るくらいの大きさで思ったより小さい。
辞典によると、かたくりはユリ科の花で、春に紫紅色のユリに似た花を1個つけ、昔はこの花の球根から片栗粉を作っていた、とのこと。